
カナダ生活を終えて日本へ帰国するときは、航空券、荷物、部屋の退去、銀行口座、携帯の解約など、目の前の手続きで忙しくなります。
その中で後回しになりやすいのが「書類の保存」です。
カナダで働いた人、部屋を借りた人、学校に通った人、銀行口座を使っていた人は、帰国後もしばらくカナダ関連の書類が必要になる可能性があります。
特に注意したいのは、帰国時点ではまだ発行されていない書類があることです。たとえばT4は、働いた年の翌年に発行されることが多く、帰国前に手元へそろわない場合があります。
この記事では、カナダから帰国する前に保存しておきたい書類を、T4、契約書、銀行明細、学校書類に分けて整理します。
まず結論:帰国前にPDFで保存しておきたい書類
帰国前に確認したいのは、次のような書類です。
- T4、T4A、T5、T2202などの税務関連書類
- 雇用契約書、給与明細、ROEに関する連絡
- 賃貸契約書、サブレット契約、ルームメイト合意、退去通知
- 家賃領収書、デポジット支払い記録、e-Transfer記録
- 銀行明細、クレジットカード明細、送金記録
- 学校の成績証明、在学証明、修了証、卒業証明、授業料領収書
- 携帯、インターネット、保険、ジム、ストレージなどの契約・解約確認
紙で持っている書類も、できるだけPDF化しておくと帰国後に探しやすくなります。
ファイル名は、あとから見て分かる形にしておくのがおすすめです。
例:
2026_T4_EmployerName.pdf2026-08_BankStatement_TD.pdfLease_123Address_Toronto.pdfRentReceipt_2026_Jan-Jun.pdfTranscript_SchoolName_2026.pdf
「なんとなく写真で保存」だけだと、数カ月後に見つけられないことがあります。年、書類の種類、相手名を入れて整理しておくと、帰国後の確認が楽になります。
T4は「退職時にもらう書類」ではない
カナダで雇用されて働いた人にとって、T4はとても重要な税務書類です。
T4には、雇用主から支払われた給与、源泉徴収された所得税、CPP、EIなどの情報が記載されます。カナダで確定申告をする場合、基本的にT4の情報が必要になります。
ここでよくある勘違いが、「退職日にT4をもらえる」と思ってしまうことです。
T4は年単位で発行される書類です。年の途中で退職しても、帰国しても、対象年の翌年2月末ごろまで発行されないケースがあります。
たとえば、2026年にトロントで働いて夏に日本へ帰国した場合、T4を受け取るのは2027年2月ごろになることがあります。
そのため、帰国前には次の点を確認しておきましょう。
- 雇用主の担当者メールアドレス
- 給与システムや従業員ポータルのログイン方法
- T4が送られるメールアドレス
- 退職後もポータルに入れるか
- 住所変更や日本の住所を伝える必要があるか
T4を紛失した場合、雇用主がCRAへ提出済みであれば、CRAのMy Accountで確認できることがあります。ただし、発行元がまだCRAへ提出していない場合は、CRA側で確認できないこともあります。
まずは雇用主や発行元へ連絡できる状態を残しておくことが大切です。
税務書類は申告が終わってもすぐに捨てない
カナダの税務書類は、申告が終わったらすぐに処分してよいものではありません。
CRAは、個人の税務書類や記録を少なくとも6年間保管するよう案内しています。オンラインで申告した場合や、申告時に添付しなかった書類でも、後から確認を求められる可能性があります。
保存しておきたい書類には、次のようなものがあります。
- T4
- T4A
- T5
- T2202
- 給与明細
- 医療費、寄付、交通費などの領収書
- 家賃領収書
- 銀行明細
- クレジットカード明細
- 送金記録
特にワーホリや留学中に複数の仕事をした人は、雇用主ごとにT4が出る可能性があります。短期の仕事、季節雇用、パートタイム、キャンパス内外の仕事なども含めて、どこで働いたかをメモしておくと後から確認しやすくなります。

契約書は「揉めたとき」だけでなく証明にも使う
帰国後に必要になる可能性がある契約書は、賃貸契約だけではありません。
カナダ生活では、住まい、仕事、携帯、インターネット、保険、ジム、ストレージ、サブスクなど、さまざまな契約を結ぶことがあります。
帰国後に「解約したはずなのに請求が続いている」「デポジットが返ってこない」「退去日について認識が違う」といった確認が必要になることもあります。
そのときに役立つのが、契約書、解約確認メール、支払い記録、メッセージ履歴です。
特に住まいについては、次の書類や記録を残しておきましょう。
- 賃貸契約書
- サブレット契約
- ルームメイト間の合意書やメッセージ
- 家賃支払い記録
- デポジット支払い記録
- 家賃領収書
- 退去通知
- 鍵返却の確認
- 入居時・退去時の部屋写真
- 破損や修理に関するやり取り
オンタリオ州では、多くの民間賃貸住宅でStandard Form of Leaseが使われます。ただし、シェアハウスやルームメイトとして入居する場合、自分が正式なtenantなのか、既存tenantのroommateまたはoccupantなのかによって、扱いが変わることがあります。
契約前後のやり取りは、口頭だけで済ませず、メールやメッセージで残しておくと安心です。
81 Torontoで部屋探しの掲載を見る場合も、気になる掲載内容、相手とのやり取り、支払い条件、内見情報はスクリーンショットやPDFで保存しておくと確認しやすくなります。
ただし、81 Torontoは掲載情報の正確性や契約の安全性を保証するものではありません。送金前には、住所、相手の立場、契約内容、支払い方法、返金条件を自分でも確認してください。
家賃領収書は退去前にまとめて確認する
家賃を現金、e-Transfer、小切手などで支払っていた場合、家賃領収書や支払い記録を残しておくことも大切です。
オンタリオ州では、テナントが求めた場合、大家は家賃やデポジットなどの領収書を無料で出す必要があります。また、元テナントでも退去後12カ月以内に求めた場合、領収書に関する案内があります。
とはいえ、日本へ帰国してから英語で連絡し、過去の支払い分をまとめて請求するのは手間がかかります。
帰国前・退去前に、次の内容を確認しておくとスムーズです。
- 支払い済みの家賃月
- デポジットの扱い
- 最後の月の家賃として使われたか
- 退去日
- 鍵返却日
- 返金がある場合の送金方法
- 領収書の発行可否
e-Transferの履歴だけで足りると思っていても、後から「誰に、何の目的で支払ったのか」を説明しにくいことがあります。支払い記録と領収書、契約内容をセットで残しておくのが安全です。
銀行明細は口座を閉じる前に保存する
帰国前に忘れやすいのが銀行明細です。
カナダの銀行口座を閉じたあと、オンラインバンキングへログインできなくなったり、過去の明細を取り寄せるのに時間や手数料がかかったりすることがあります。
銀行明細は、次のような場面で必要になる可能性があります。
- カナダの確定申告
- 給与入金の確認
- 家賃支払いの確認
- 授業料支払いの確認
- 日本への送金記録の確認
- クレジットカード請求の確認
- サブスクや自動引き落としの停止確認
少なくとも、帰国する年とその前年分の月次明細は保存しておくと安心です。税務申告に関係する可能性がある場合は、税務記録の保管期間に合わせて残しておきましょう。
クレジットカードを使っていた人は、最終明細も忘れずに保存してください。口座やカードを閉じた後に、返金、追加請求、サブスクの引き落としが発生することもあります。
学校書類は就職・進学・再渡航で必要になることがある
語学学校、カレッジ、大学、専門プログラムに通った人は、学校関連の書類も保存しておきましょう。
帰国直後には使わないように見えても、日本での就職、進学、資格申請、カナダ再渡航、別の国へのビザ申請などで、過去の在学歴や修了歴を求められることがあります。
保存しておきたい書類は、次のようなものです。
- 成績証明書
- 在学証明書
- 修了証
- 卒業証明書
- 授業料領収書
- 入学許可書
- 学生番号が分かる書類
- T2202
- 学生ポータルのログイン情報
- RegistrarやStudent Servicesの連絡先
カレッジや大学の場合、公式な成績証明書は学生ポータルから自分でダウンロードするだけではなく、学校から直接送付される形式が必要になることがあります。
語学学校でも、修了証や在学証明を退学・卒業後に発行してもらえるか、手数料がかかるか、どのメールアドレスへ連絡すればよいかを確認しておきましょう。
学生ポータルは、卒業・退学後しばらくするとアクセス権が変わることがあります。帰国前に必要なPDFを保存し、証明書の申請方法をメモしておくと安心です。

紙よりも「探せる状態」で残すことが大事
書類は、ただ保存するだけではなく、帰国後に探せる状態にしておくことが大切です。
おすすめは、フォルダを次のように分ける方法です。
TaxWorkHousingBankSchoolInsurancePhone_InternetTravel_Immigration
クラウドだけに置くと、ログインできない、二段階認証が使えない、アカウントを失うなどのリスクがあります。パソコン、外付けドライブ、クラウドなど、複数の場所にバックアップしておくと安心です。
一方で、SIN、銀行口座番号、住所、学生番号、パスポート情報などが入った書類は慎重に扱う必要があります。共有リンクを開きっぱなしにしたり、不要な相手へ送ったりしないようにしましょう。
帰国前に確認したいこと
帰国直前は忙しくなるため、書類整理は早めに始めるのがおすすめです。
特に次の点は、出発前に確認しておきましょう。
- T4を受け取る方法
- 雇用主や学校の連絡先
- 銀行明細をどこまでダウンロードできるか
- 銀行口座を閉じた後も明細を取れるか
- 家賃領収書を発行してもらえるか
- 賃貸契約や退去確認をPDFで残しているか
- 学生ポータルにいつまで入れるか
- 公式証明書の申請方法
- 携帯・保険・ジムなどの解約確認メールを保存したか
「必要になったら後で取ればいい」と思っていても、帰国後は時差、英語でのやり取り、本人確認、カナダの電話番号が使えない問題などで、想像以上に手間がかかることがあります。
帰国前に一度PDF化しておくだけで、後の負担をかなり減らせます。
81 Torontoであわせて確認したい関連記事
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仕事関連の書類や雇用条件を整理したい人は、トロント求人の探し方|ワーホリ・留学生が応募前に確認することも確認しておくと、働く前後に残したい情報を考えやすくなります。
住まいの契約や支払い前の確認については、シェアハウスの探し方・内見前の質問とトロントの部屋探し詐欺対策|送金前に確認する危ないサインもあわせて読むと、契約前に残すべき記録を整理しやすくなります。
部屋を探している人は、トロント部屋探し掲示板から掲載を確認できます。掲載内容を参考にする場合も、契約前には必ず相手、住所、支払い条件、契約内容を自分で確認してください。
公式リンク
制度や手続きの詳細は、必ず公式情報で確認してください。
一般情報としての注意
この記事は、カナダから日本へ帰国する人向けの一般的な生活情報です。税務、賃貸、学校証明書、銀行手続き、雇用関係の判断について、専門的な助言を行うものではありません。
制度、提出期限、書類の保管期間、契約上の扱い、学校や金融機関の対応は、時期、州、契約内容、在学状況、雇用形態、個別事情によって異なる場合があります。
重要な判断をする前に、CRA、オンタリオ州、Landlord and Tenant Board、学校、銀行、雇用主、必要に応じて税務・法律などの専門家へ確認してください。
81 Torontoの掲載情報は生活情報の参考として利用してください。掲載情報の正確性や契約の安全性を保証するものではありません。部屋探しや売買、求人、サービス利用の前には、相手の情報、契約内容、支払い条件、公式情報を自分でも確認してください。


